実務翻訳の世界

皆さんは実務翻訳という言葉を聞いたことがありますか。

実務翻訳とは、出版翻訳とは違い、その名の如くビジネス等の実務に関する翻訳です。

実務翻訳は「産業翻訳」「ビジネス翻訳」「技術翻訳」等とも呼ばれています。

海外との情報交換を行うために、産業界やビジネスで必要とされる翻訳です。

ここではそんな実務翻訳について紹介します。

実務翻訳が及ぶジャンルは通信・ネットワーク、コンピュータ、特許・法律、証券・金融、医療・薬学、化学、食品、機械、電気、建築等など実にさまざまです。

実務翻訳はビジネス全般に及ぶと言ってもいいでしょう。

ところで現在はあらゆる分野での国際化が進んでいます。

日本から海外へ行ったり、逆に海外から日本を訪れる人がたくさんいます。

となれば当然ながら翻訳をする機会が増えます。

このように経済や産業構造の国際化が急速に進む中、海外との文書のやりとりは、あらゆる業種、あらゆる業務レベルで確実に増えています。

一般的なビジネスレター、最近ならEメールは勿論、会社案内や製品カタログ、マニュアル、仕様書、研究成果のレポート、特許関係の文書、内外政府に提出する書類、年次報告書、企画書、契約書、パンフレット、見積書等もその一端です。

ビジネスに必要な全ての書類、文書にこの実務翻訳が必要とされている、と言ってもいいでしょう。

ビジネスが国際化していると言うことは、企業間の競争も地球規模で進んでいると言うことになります。

企業はまたそうした激烈な競争を勝ち抜くために、世界中からできるだけ大量に尚且つ迅速に、技術革新やマーケット等に関する最新の情報を得なければなりません。

だとすればわざわざ辞書を片手に外国の文献を読んでいる暇などない多忙な研究開発担当者やマーケット担当者等の実務担当者のために、彼らをサポートすること、それが実務翻訳を行なう翻訳のエクスパートたちです。

ビジネス・ライティング

て一口に実務翻訳と言っもいろいろなものがあります。

実務翻訳には、ビジネス・ライティングからテクニカル・ライティング、はたまた学術系の翻訳まで、実に多様な内容が含まれます。

ちなみにテクニカル・ライティングとは、電気機器等の取り扱い説明書(マニュアル)をわかりやすく書くことです。

現在は海外に進出する日本企業の非常にたくさんありますが、その他に日本市場に参入してくる外国企業もありますので、翻訳のニーズに関しても外国語から日本語、逆に日本語から外国語へと、両方向について発生します。

ここまで実務翻訳の概要について簡単に紹介しましたが、こうして見ると実務翻訳はビジネスに深く関わっていて、その顧客の殆どが一般企業のようにも思えます。

ですが実際には実務翻訳者を必要としているのは何も一般企業だけではありません。

他にも実務翻訳の顧客はいたるところに及んでいます。

例えば日本にある各国大使館からは自国の紹介文書等、各種団体からは定期刊行物、官公庁からは通達文書、大学からは論文等といった実務翻訳の需要があります。

こうして見ると実務翻訳の需要は決して尽きることなく、実に多種多様な分野に広がっていることがわかります。

ところで皆さんは所謂翻訳ソフトを使ったことがあるでしょうか。

以前は翻訳ソフトも決して質が高いとは言えず、出来上がった翻訳を見て閉口した経験もあるかと思います。

当時に比べれば、最近では翻訳ソフトの精度もずいぶん向上してきています。

とはいえ繊細でこなれていて、尚且つより見やすい翻訳文ならば、まだまだ人間の独壇場だと言ってもいいでしょう。

実務翻訳の仕事は一般には、企業から翻訳会社を通して発注されますが、翻訳者個人が翻訳会社を通さずに、企業等の顧客から直接依頼されるケースもあります。